9月には秋のお彼岸があります。(3月には春のお彼岸がありますね。)
秋分の日を ”中日” として、その前後3日間ずつ。合計7日間です。(初日は彼岸入り、終日は彼岸明けといいます。) ※春分の日が春の彼岸の ”中日” です。
時代が進むにつれ、意識も薄れていってお彼岸自体を知らない人も多くなってきているようですね。
でも知っていると思っていながら、実はお彼岸の意味を知らない人も多いのかもしれません。
実は、わたしもその仲間のようです。
2019年 秋の彼岸は 9/20(金)~9/26(木)です。
”中日” は秋分の日でもあり 9/23(月・祝)になります。
これは、うん! わたしも知っていますよ。だって休日もあるし・・ねっ!
春分の日の趣旨は 「自然をたたえ、生物をいつくしむ。」
秋分の日の趣旨は「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ。」となっているんだ。
今の今まで、知らなかったよ! 知らない人もなんだか多そうだね。
いやぁ~! わたしも恥ずかしながら、まったくです。知らなかった・・・
お彼岸とはご先祖様を供養するだけではない!?

仏教においては、ご先祖様のいる世界が彼岸(ひがん)、そしてわたしたちの生きている世界を此岸(しがん)といいます。
彼岸は西に位置し、此岸は東に位置しているのだそうです。
3月の春分の日と9月の秋分の日は、太陽が真東から昇り、真西に沈みます。彼岸と此岸がもっとも通じやすい日なのだそうです。
西方に沈む太陽を礼拝し、極楽浄土(彼岸)に思いを馳せたのがお彼岸の始まりです。
ご先祖様を想って、自然と手が合わさり感謝の念を伝えるようになったんですね。
この時期にご先祖供養をするようになったゆえんです。
そうなんだ・・
お線香ギフト

お彼岸は何をする日?
お盆は年に1度、ご先祖様をお迎えして供養しますが、お彼岸はお盆のように決まりごとはないんですね。
お墓参りをしたり、仏壇に手をあわせて日々の報告をしたり感謝の気持ちを伝えたりする日ですね。
お墓はご先祖様が眠っている大切な場所です。お墓参りに行ったら、まずは綺麗に掃除をします。
その後、お線香やお花をお供えし近況を報告しましょう。
また、家においては仏壇・仏具をきれいにした後、おはぎ(ぼたもち)や季節の果物などを供えます。
もちろん、お花も供えましょう。
お彼岸の7日間のうち ”中日” は、ご先祖様に感謝をする日なんですよ。
残りの6日間は六波羅蜜と言って人が生きていくうえで、良いこと悪いことをきちんと判断していくための6つの行いを、1日に1つずつ修める日なのだそうです。
お彼岸はご先祖様の供養をするためだけではなかったのです。
自分の今・これからの自分を見つめ直し、修行をするための期間でもあるのです。
まったくもって、知りませんでした・・(汗)
六つの行いとは、布施(ふせ)・持戒(じかい)・忍辱(にんにく)・精進(しょうじん)・禅定(ぜんじょう)・智慧(ちえ)のことです。
布施は分け与えることです。人のために惜しみなく善いことをすることをいいます。無形の物(知識や教え・温かい言葉・優しく接するなど)・有形の物(品物・お金など)があります。
持戒は規律を守ることです。自分勝手に生きるのではなく、互いに相手を思いながら仲良く譲り合っていく生活のことです。
忍辱は怒りをすてることです。何があっても落ち込まずに頑張ることです。物事の本質を見極めて困難に耐えることです。
精進は努力することです。最善を尽くして努力し、決しておごらず向上心を持って継続することです。
禅定は心身を鎮めることです。心を落ち着けて動揺せず、平常心を保ち、周りに流されないことです。
智慧は学ぶことです。欲望が強くなると知識だけで物事を判断しがちです。智慧の心で考えることです。
”ぼたもち” と ”おはぎ” の違いって!

春には美味しい ぼたもち。秋にも美味しい おはぎ。んっ???
”ぼたもち” と ”おはぎ” って似ているよね? いったい何が違うのって思ってしまいますね。
これは、はっきりとは言い切れない部分でもあるのです。
お彼岸といえば、どうしてもおはぎ(ぼたもち)ですよね。でも、特徴はいろいろありますね。
表面にまぶされているものは、こし餡・つぶ餡・きな粉・青のり・ゴマ・ずんだ(枝豆をつぶしてペースト状にしたもの)などと様々です。
また、大福のように中側に餡を詰め、さらに表面をきな粉でまぶしたりと地域や各家庭で違いが見られます。
そんな中で、”ぼたもち” と ”おはぎ” の違いは諸説あるものの、その区別はだんだんと薄れてきているようなのです。
ここから先の記事内容は、本当にとまどってしまうかもしれません。
通説として一番有力な説かもしれません。
春は牡丹(ぼたん)の花の季節。そして秋は萩の花が咲くころ。
この花に見立てて春は牡丹(ぼたん)⇒ぼたもち 秋は萩⇒おはぎ と呼ばれている説です。
主としてもち米とうるち米で作られていますが、この米の違いで区別している場合もあるようです。
もち米を主としたもの⇒ぼたもち うるち米を主としたもの⇒おはぎ
でも、小売店によってはこの逆の名前で販売しているところもあるということです。
表面はいろいろなものがまぶされていますが、小豆餡を用いたもの⇒ぼたもち きな粉を用いたもの⇒おはぎ と区別しているところもあります。
こし餡を使ったもの⇒ぼたもち つぶ餡を使ったもの⇒おはぎ ※この逆の場合もあるそうなのです。
作られた大きさによって区別している地方もあるようです。
大きいもの⇒ぼたもち 二口程度で食べられる小さいもの⇒おはぎ(ぼたもちはこれより大きいもの)
それに食材辞典などでは ”ぼたもち” も ”おはぎ” も名前が異なるだけで同じものとして扱われているんだって!
さらに、季節によっての呼称もあるんだよ。
春は ”ぼたもち・夏は ”夜船(よふね)・秋は ”おはぎ・冬が ”北窓(きたまど)
現代ではほどんど使われていないようだけど、日本語ってとても風流だね。
ホント! 勉強になりました。一日一善を心がけるように努力!・・・します。