夏は開放的で、アウトドア派の方とかは ”待ってました!” の季節ですよね。
そして、他にも ”待ってました!” とおそらく喜んでいるのが・・・いますよね。
それは 蚊・・・
見ただけでも、痒くなりそうな蚊はどこからともなくそぉ~っと近づいてきて気づいた頃には赤く腫れてかゆみだけが残る。やられた!
でも、考えてみたらその蚊っていったいどこから来たの?
わたしだって蚊が水たまりに卵を産み付けてボーフラとなって、そして蚊になる。って、そのぐらいは分かっているつもりだけど。
でも、冬の間は蚊はいなくなるのにその最初の蚊はどこから来たの?って疑問に思ってしまった。こんなこと思うのは私だけかしら・・・
日本でみられる蚊

日本で代表とされる蚊はアカイエカ・チカイエカ・ヒトスジシマカ(やぶ蚊)の3種類です。
成虫になってからはそれぞれの蚊によって好みがあるみたいだよ。森林や水田や竹藪。そうそう家の中も居心地いいみたいだね。
蚊の生態
蚊の卵は水面に産み付けられます。孵化したあとはボウフラとして水中の落ち葉などの有機物をエサとし、一週間~一か月の間に4回の脱皮を繰り返し蛹になります。その後2~3日で羽化して成虫となります。
成虫となると雌の蚊は動物から吸血し卵を水面に産み付けます。
そして、再び吸血⇒産卵⇒吸血と繰り返します。雌の蚊は1~4回、このサイクルを繰り返します。
。普段のエサは雌も雄も花の蜜や果汁です。
吸血するのは雌の蚊のみで、たんぱく質を必要とするからです

蚊の越冬
蚊は寒くなる前に全滅してしまうのかと何の疑いもなく思っていたのに、越冬していたなんて・・ しかも、あんなに小さな身体で。
ヒトスジシマカ(やぶ蚊)は卵のままで越冬します。適度にたまった水際の側面などで暖かくなるまで待ちます。
アカイエカは卵から成虫になって約50日ほどで寿命を終えます。寒くなる直前の雌のアカイエカは成虫のまま越冬します。じっとしているんですね。
洞窟の中などの乾いた土壁で静かに止まっているそうです。また、小屋の中や押し入れの中、靴箱の中などにも潜んでいるようです。薄暗いところが好きなんですね。寒さもしのげるし・・
かわいそうに、雄のアカイエカは越冬できません。
チカイエカは越冬するというより一年を通して元気そのものです。それでも、あまりに寒いときは寒さをしのげるところで活動するようです。冬に蚊にさされたなんて場合はこのチカイエカかもしれませんね。
蚊に刺されやすい人っているのかな?
人が複数でいるとき ”オレばっかり刺される。わたしって蚊に刺されやすいのよね。わたしはあまり刺されないわよ。” なんて声を耳にしませんか?
実際、蚊に刺されやすい人っているのでしょうか?
蚊を誘因する着衣の色についてですが、実験によると刺されやすい色の順番は 黒・青・赤・褐・緑・黄・白 だそうです。黒と白の差は実に3~4倍だそうです。
※黒い着衣は熱を吸収するので蚊が近寄ってくるのだそうです。白色は熱を吸収しにくいので蚊も近寄らないのですね。(蚊はモノと背景の境目の濃淡ぐらいしか感じていないらしいです。)
蚊のいそうな場所では色の薄い着衣・長袖が良さそうです。山や川に行く際には、ご参考にしてくださいね。
蚊の誘因要素
雌の蚊が引き寄せられる4大要素についてです。
体温・・周りより温度が高い方へ向かう習性があります。
炭酸ガス・・動物が呼吸するときに出す炭酸ガス。新陳代謝が増える運動をした後や、ビールなどを飲んだ後は刺されやすくなります。
濃い色と薄い色のコントラスト・・着衣などの色で蚊が引き寄せられます。(黒い色など色の濃い方が好みのようです。)
汗や体臭・・蚊は湿度にも反応するようです。汗をかいてそれが蒸発すると蚊に刺されやすくなります。汗かきの人は蚊に刺されやすいんですね。汗の中の乳酸が誘因物質だそうです。
また、蚊は足の匂いが大好きなようです。きっと好みの成分が匂いの中にあるんですね。
でも、何より怖いのは蚊に刺されることによっての感染症。日本脳炎やデング熱などが知られています。刺されないことが何よりですね。あんなに小さな蚊なのに、油断大敵です! 蚊の性質をよく知って、対策しなくっちゃね!
冬場の蚊はどうしているのか?
蚊が冬を越す時の形態は、種により、卵、幼虫、雌成虫と様々です。日本の九州以北では、ヒトスジシマカ、キンイロヤブカ等は卵の形で、ヤマトヤブカやトウゴウヤブカ、オオクロヤブカ等は幼虫の形で、そしてアカイエカ、コガタアカイエカ、シナハマダラカ等は雌成虫の形で冬を越すと言われています。しかし、地域によっては異同があり、例えばヤマトヤブカは北海道では卵のまま冬を越すようです。雌成虫の形態で越冬するアカイエカは、1平方mあたり100匹以上が洞窟等の壁面の乾いた土壁に静かに止まっています。