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七夕を迎える前のプチ知識

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あと、一か月もすれば ”たなばた” ですね。

笹の葉に願い事を書いた短冊を飾り、夜には織姫と彦星の再開を願って夜空を見上げるのでしょうか。

いつも、なにげなく過ぎてしまう ”たなばたさま” じっくりおさらいしてみませんか?

うさっぴ
うさっぴ
一夜限りのたなばたの伝説。詳しくは知らなかったんだ。いろいろな国でいろいろな伝説があったんだね。その他にも知っているようで知らないこともあったよ。   

 

日本で語り伝えられている七夕伝説

こんな夜空を見上げながら誰がこのように切なくてロマンティックなストーリーを考えたのでしょう。このお話は中国発祥の伝説となっています。

天の川の川辺には天帝の娘の織姫(織女)がいたそうです。それはそれは美しい娘であったそうです。

織姫は天帝の言われるままに機織りに日夜励み、織姫の織った布は見事というよりほかに言葉はなく織姫同様、その美しさは目も眩むほどであったのです。

わが身を振り返ることもせず機を織るその姿を不憫に思った天帝は、織姫にふさわしい彦星(牽牛・けんぎゅう)という牛飼いの青年と見合わせることにしたのです。彦星は織姫とは反対側の天の川の川辺に住んでいました。

ところが、夫婦となった若い二人は楽しい日々にすっかり夢中になり本来の仕事に目もくれず、全く働かなくなってしまったのです。

今まで、わき目も降らず働くことしかしてこなかった二人には新鮮でウキウキした毎日であったのですね。きっと・・・

やがて、織姫の機織り機はほこりをかぶり、彦星の牛は病に倒れていきました。

天帝は二人にあきれ果て、仕事をするように命じますが二人は耳を貸すことはなく相変わらず心得違いをしたままでした。

怒った天帝は二人を東の果てと、西の果てに引き離してしまいます。が、織姫のあまりの嘆き悲しみを不憫に思った天帝は年に一度だけ7月7日に会うことを許してくれたのでした。

二人は年に一度の再開を心待ちにし、心を改めて一生懸命働くようになりました。

ところが、7月7日に雨が降ると川があふれ心待ちにしていた再開ができません。するとどこからともなくカササギの群れが飛んできて天の川の橋となって、織姫と彦星は一夜限りの逢瀬を果たすことができたのです。

年に一度の逢瀬はどんなに二人を幸せにしてくれたことでしょう!

そして、ほんのわずかなひと時はあっという間に過ぎ去ってしまい、来年の再開を誓い合って別れを告げるのです。どのような気持ちなのでしょうね。

 

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7月7日の雨は催涙雨(さいるいう)と言います。織姫と彦星が雨のために天の川を渡れず流す涙にたとえられています。また、その前日7月6日に降る雨は洗車雨と呼ばれます。彦星が織姫に会うための牛車を洗う水なのだそうです。

 

 

織姫星はこと座のベガと、彦星はわし座のアルタイルと言われています。

ベガとアルタイルの距離は14~15光年です。光の速度でも14~15年もかかってしまうということです。

 

 

七夕飾りを飾りつける笹は竹のこと?

笹と竹。同じものではないのです。では、何が違うのかと言えば・・

竹は笹よりも大きくアジアの温帯・熱帯地域に広く分布しています。そして、笹は日本特有の植物になります。

竹は大きくなりますが笹は大きく育ちません。例外もあります。

竹の葉の葉脈は格子状であるのに対し、笹は平行です。肉眼での区別は困難です。

竹は成長に伴って鞘が剥がれ落ちていきます。茎の部分はツルツルです。対して笹の茎の鞘は枯れるまで剥がれ落ちることはありません。

節目の部分から2本の枝が出ているものが竹。3本以上(5~6本)の枝が出ているものが笹です。

 

にゃんぴ
にゃんぴ
とっても紛らわしいね。でも笹と竹が違うということは、これではっきりしたよ。あぁ~スッキリ!

 

笹に飾り付けるもの

たなばたの飾りには願いを込めて7種類のものを飾り付けます。

神衣・紙衣・・紙で作った人形(着物)です。裁縫の上達を願います。病気や災いの身代わりになってもらう意味もあります。

笹の一番上に飾る習わしがあります。

折り鶴・・長寿を願う鶴をおり、飾ります。今でも、健康や長寿を願って鶴を折る習慣があります。

巾着(財布)・・金運の上昇を願い、折り紙で財布や巾着の形に折ります。

吹き流し・・織姫に供えた織り糸を表しています。織物や裁縫の上達を願う意味合いがあります。

網飾り(投網)・・網飾りは漁をする際の漁網です。豊漁の願いです。

くずかご・・七夕飾りを作る際に出た紙くずや裁ちくずを集め、折り紙で作ったくずかごに入れます。整理整頓の心を育てます。

短冊・・短冊に願い事を書いて飾ります。七夕はもともと裁縫や機織りの上達を願うものであるため、習い事の上達の願い事がふさわしいと言えそうです。

 

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外国の七夕伝説

外国にも天の川を見上げて、切ない伝説があったのです。

 

フィンランド

むかしむかしのお話です。あるところにとても仲の良い夫婦が暮らしていました。いつまでも一緒にいたいと願っていた二人ですが、亡くなった後二人は星になり離れ離れになってしまいました。

どうしても、寄り添っていたい二人は夜空の星くずを一生懸命に集め二人の間に星の橋を作ることにしました。来る日も来る日も休むことなく星くずを集め続け、ついに1000年の時をかけ素晴らしい橋が完成しました。

キラキラした橋は、そうです。その橋こそが天の川だったのです

 

ギリシャ

遥かむかしです。ギリシャにはたて琴をとても上手に奏でる青年がいました。その音色に森に住む動物たちまで心が満たされるほどでした。青年は、ある日琴の音色にあわせて優雅に踊る妖精と出会います。

恋におちた二人は幸せに暮らしていましたが、その日々は長く続きませんでした。妖精の少女は散歩中に毒蛇にかまれ亡くなってしまったのです。悲しみに打ちひしがれた青年は天国の大王に少女を生き返らせてくれるように頼みに行きました。大王の元までには数々の試練がありましたが、青年の悲しみに満ちた琴の音色が阻む困難を取り除いてくれました。

そして、大王の元にたどり着くことができた青年は大王から「一度だけ少女を生き返らせよう。」と約束を取り付けることが出来ました。でも、それには条件があったのです。

地上に着くまで、少女の方を絶対に振り返ってはならないというものでした。

手をぎゅっと握りしめながら地上へ向かう二人でしたが、あと一歩というところで青年はうれしさのあまり、少女の方を振り返ってしまいました。一瞬で少女の姿は天国に引き戻されて消えてしまったのです。

もう、どんな手立をこうじても二度と少女に会えなくなってしまったのです。悲しみのあまり野山をさまよっていた時、酒に酔った女たちに「たて琴を弾け」と命じられそれを断ったため殺されてしまいました。死してなお悲しい音色を奏でるたて琴を大王は哀れに思い星空に放ち、それがこと座となったのだそうです。織姫星はこと座のベガと言われています。

 

ののか
ののか
こどもの頃から、慣れ親しんできたはずの七夕さま。今となっては詳しいことも知らずにひとつの行事としか思わなくなってきてしまいました。

いろいろな伝説やそれに基づく飾りもの、今回はこども時代に戻ることが出来ました。知らないこともいっぱいあったナ!

そうそう七夕の行事食は ”そうめん” だそうですよ。そうめんもなんだか天の川みたいですね。天の川に見立てて、トッピングしてみたらこども達もきっと大喜びですよね。いろいろなお話をしてあげてくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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