静岡県のお茶の生産量は日本全体の40%のシェアを占めているんです。
静岡県牧之原台地は静岡県のお茶の生産量の25%を占めています。もともと荒涼の地であったのに・・・なぜ?
開墾を始めた武士たちの苦労
中條景昭に賛同した約250戸の元幕臣たち・・
静岡茶の歴史が始まったのは、彼らが牧之原に移り住んだ明治2年(1869年)のことです。
見渡す限り荒廃した牧之原は深刻な水不足。中條景昭の指揮の元、これでもかこれでもかと開墾を続けた結果、明治4年(1871年)に500ヘクタールの造園に成功したそうです。
そして明治6年(1873年)ついに初めての茶摘みが少量ですが、できたのです。

中條景昭は「いったん山に上ったからは、どんなことがあっても山を下りぬ。私はお茶の木や肥やしになるのだ」と初心を曲げずその後もお茶の栽培に励んだそうです。
勝海舟が牧之原台地の開拓に旧幕臣たちを物心両面で援助
牧之原台地の気候・土壌にお茶が適していると判断した勝海舟は、江戸無血開城後に職を失った武士たちの職の斡旋として牧之原の開拓を始めていったのです。
勝海舟は時には莫大な資金援助をしていたとのことです。
勝海舟の名言
勝海舟は動乱の幕末を生き抜いた人です。勝海舟の数々の名言の中のひとつです。
「行いは俺のもの、批判は他人のもの。私の知れた事ではない。」
失敗を恐れ人目を気にして自分を見失うより、自分の信じる道を行けば良いということでしょうか。
そんな勝海舟の最後の言葉は「おしまい」だったそうです。なんとも潔い言葉ですね。
牧之原茶の特徴
牧之原茶は「普通の煎茶」の蒸し時間より長く蒸している「深蒸し茶」が主流となっています。
芳醇な香り、苦み・渋みも少なく、鮮やかな濃い緑色のお茶が楽しめます。深蒸し茶ならではの味わいです。
深蒸し茶の美味しい淹れ方
深蒸し茶2人分・・茶葉(4g) 湯の量(150~200ml) 湯の温度(80°C)
①急須に茶葉を入れる ②湯を一度、湯飲みに入れる(適温になります。)③湯冷ました湯を急須に入れる(浸出時間 約30秒) ④少しずつ均等に最後の一滴まで注ぎきる
新茶は茶葉の量を少し多めに入れた方が味わい深くなるんだって。浸出時間は40秒ほど。急須を軽く2~3回まわすといいよ。茶葉がしっかり開いて味がしっかり出るんだ。